Monday, September 26, 2005

小選挙区と死票

小選挙区は死票を多く出す。05年の衆議院総選挙が、このことを見せつけた。

「与党が3分の2の議席を占めた。自民党が圧勝した。」私たちは、そう知らされた。しかし、票数で見る限り、必ずしも自民党が圧勝したとは言えないらしい。

例えば、自民・公明両党の候補者の投票数合計は、3,350万票。それに対して、民主・共産・社民・その他全部を合わせると、3,450万票だった(05年9月26日、朝日新聞「天声人語」)。なんと、自民・公明以外への投票数の方が多い。

つまり、勝ち得た議席と投票数を比較してみれば、自民党以外に投じた多くが死票に終わったことが分かる。与党にとっては結果オーライだったかもしれない。しかし、民意を反映させるための衆議院解散と総選挙であったことを考えれば、釈然としないものが残る。

Monday, September 12, 2005

maskob's review誕生

映画鑑賞の投稿が比較的増えたので、一つのサイトにまとめました。

maskob's reviewというタイトルにして、さっき映画論評(ってほどのものではないけれど)関係のものだけ移しました。

一投稿ごとに移したけど、もっと効率いい方法がなにか他にあるだろうね、きっと。

Saturday, September 10, 2005

自衛隊とは

人道復興支援対戦車や人道復興支援無反動砲などをしこたま携えた自衛隊は、誰がどう言おうと多国籍軍の指導下にあり、現在イラクで戦争中なのである。日本を除く世界中の国が、当然にも日本はイラクで「参戦」している、と認識している。
(オーストラリア在中の作家・森巣博氏、朝日新聞・朝刊、05年9月10日)

チョコレート・アンダーグラウンド

イギリスの作家・シアラーの「チョコレート・アンダーグラウンド」という小説は、選挙に勝った「健全健康党」が、甘いものを全面禁止する「チョコレート禁止法」を発令したことに対し、疑問を抱いた男の子2人が立ち向かうという物語。

訳者のあとがき・・・「『チョコレートが禁止されるなんて、そんな馬鹿な』と思っている人は、この<チョコレート>を<自由>に置き換えてみてほしい。」

(兵庫県の主婦・荒木樹美氏が紹介、朝日新聞・朝刊、05年9月10日)


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Friday, September 09, 2005

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大学の心理学実験に応募した被験者が、囚人と警護役に分けられる。覇権争いと反抗、権者と従者の関係などが展開されるなか、警護役の暴挙がエスカレートしていく。やがて、実験と現実の見境がなくなり、大惨事になってしまう。

常軌を逸脱した環境下で、いかに本来の自己を保てるのか。戦争映画ではしばしば取り上げられるテーマだ。だが、そんな状態が、平和な日常と隔離されるほんの数日で、それも大学のような高等教育の場で生じてしまうものだろうか。些細な出来事から大きな憎しみへと発展することは、私たちの日常生活でも耳にする話だけれども。

テンポが良いので飽きが来ず、また、観やすい。同様の心理学実験が禁止されているという事実(?)も、この映画をより魅力的にしている。

es[エス]
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