LOHAS(ロハス)
LOHAS(ロハス)という言葉を最近よく耳にする。時代の流れなのか、新宿歌舞伎町のホストが街のゴミ拾いをしたり、若者が競って手首に白バンドを付けるのも、ロハス的な流れを汲んでいるといっていい。ロハスとは、Lifestyles OF Health And Sustainability(「健康」と「持続可能な社会」に配慮したライフスタイル)のこと。 もともとは、米国の社会学者ポール・レイ氏が提唱した概念らしい。同氏らが90年代末に、全米15万人に価値観に関する調査をしたところ、「金銭的な豊かさや社会的成功を最優先しない」や「健康的な食生活に関心がある」といった考え方の人たちが25パーセントもいたそうだ。
その後、マーケティング用語として広まってきたのは承知のとおり。アカデミー賞授賞式の際に、ロハス関係の団体がレオナルド・ディカプリオらに、リムジンではなくトヨタの「プリウス」で会場に乗り付けてもらうパフォーマンスを成功させるなどして、着実にその名や概念をを社会に浸透させてきた。
今やLOHAS市場は盛況も盛況。アメリカだけでも227,000,000,000ドル(約25~26兆円)規模の市場価値があるというから驚きだ。
ネットで「LOHAS」と検索すると、ヒットの多いのは日本サイト。いかに日本で注目されているかがわかる。LOHASは日本人の心情に訴えやすく、また、日本人の多くがこういった流行に敏感で躍らされやすいからかもしれない。
下記はネットで拾った、ロハス市場の5つのカテゴリー (http://www15.ocn.ne.jp/~hurusato/page002.html) :
1. Sustainable economy(持続可能な経済)
*風力発電等の再生エネルギー
*省エネ商品&グリーンな都市計画&交通手段、
*社会貢献活動(やりがいを持って社会貢献できる仕事) etc.
2. Healthy Lifestyle(健康的なライフスタイ)
*オーガニック&自然食品、
*サプリメント、有機野菜や化学添加物の少ない食品、健康食品
*ナチュラルなパーソナルケア商品(オリーブ石鹸など) etc.
3. Alternative Healthcare(代替ヘルスケア)
*自然治療、はり治療、運動
*病気と同様な症状を発見させる物質を使用して治癒させるホメオバシー
*漢方薬や場合によってはアロマセラピーなどで、なるべく薬に頼らない、
ホリスティックな疾病予防 etc.
4. Personal Development(自己啓発)
*ヨガや習い事、フィットネス
*能力開発や精神性の向上のための、CD、本、セミナー
*人間関係への時間投資
*好奇心を持って理想実現のために行動したい etc.
5. Ecological Lifestyle(環境を配慮したライフスタイル)
*環境に配慮した家やインテリア、
*エコ関連の各種商品(家庭用品、オフィス商品)
*価格よりも性能がいい商品を選択
*身近に自然を感じていたい etc.
なお、月刊ソトコト誌によると、ロハス的発想には次のことが挙げられるとのことだ。 Umm、美しい!
- 質素な生活を目指すのは素晴らしい。
- 異文化に興味がある。
- 持続可能な地球環境を支持する。
- 地域社会を再生したい。
- 政治にあきらめを感じていない。
- 創造的時間を大切にしたい。
- 女性の社会進出は当然だ。
- 私は理想主義者だ。
参照:朝日新聞be on Saturday(05年9月17日)、朝日新聞・朝刊(05年10月25日)