ウェブの普及
インターネットの普及によって今、日本の情報は世界中においてたやすく入る。しかし、13年前、私がアメリカに行った当時、インターネットはまだ一般に普及しておらず、電子メールがちらほらと使われている程度だった。インターネットはまだ、コンピュータの特別な知識がなければ踏み込めない、私のような一般人には無縁の領域だった。日本のことを知るには、日本から新聞の切抜きを送ってもらったり、日本からの新しい留学生が持ってきた雑誌に頼ったりしていた。それがどうだ。95年ぐらいには、すでにインターネットがだいぶ普及して、電子メールのやり取りはもちろん、いわゆるワールド・ワイド・ウェブ(www)の閲覧も可能になった。ウィンドウズの日本語版が日本語情報の収集を簡単にしてくれた。日本のことを知りたいと思えば、朝日、読売、毎日などの各新聞社のホームページにアクセスすればいつでも新しい情報が手に入るようになったし、その他にも芸能、スポーツから地元の産物まで調べることができた。
また、ピッツバーグ大学の図書館では、日本の各大学の紀要やあらゆるジャンルの学術雑誌、朝日新聞、日経新聞、週刊朝日から女性自身まで読むことが出来た。外務省が資金拠出する「日本情報センター」というオフィスもあって、学者や学生のリサーチの手伝いをしていた。
電子メールは在学する学生全員にあてがわれ、友達同士の情報交換のみならず、教授に質問したり、あるいはアポイントメントを取ったりするためにも日常茶飯事に使われ始めていた。キャンパスのあちこちにあるコンピュータ室でメールをチェックしたり、ウェブ・ページをみたり、宿題のレポートを書いたりすることが、夜中までできるようになった。
さらに、自分でパソコンをもっていれば、自宅にいながら学校に接続して、学校のコンピュータ室にいるのと同じことが出来た。例えば、中南米のグアテマラについて調べたいのだけれど、学校の図書館にはどういう本があるか、あるなら今すぐ借りられるか、また、それ関係の記事を扱った雑誌は、1980年以降にはどんなものがあるか。そういう調べモノは、自宅にいながら出来るようになった。
日本に戻り、何年もの月日が流れた。いまやインターネットの普及について語るのは野暮になってしまった。


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